特集 研究室で役に立つ新しい試薬
セカンドメッセンジャー関連試薬
GTP結合蛋白関連試薬
GTP analog
渡辺 康裕
1
Yasuhiro Watanabe
1
1大阪大学医学部第一薬理
pp.469-470
発行日 1989年8月15日
Published Date 1989/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425905358
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■特性および作用機序
神経伝達物質,ホルモンの膜受容体は,GTP結合蛋白(Gs,Gi,Go,GNなど)を介して,adenylatecyclase,phosphoHpase C,ion channelと共役する。はじめに,肝adenylate cyclase系が,GTPにて活性化されると報告され,その後,数種のGTP analogが開発され,GTP結合蛋白の研究に用いられている。
HR+GGDP→HRGGDP (1)
(G:GTP結合蛋白,H:ホルモン,R:受容体)
HRGGDP+GTP→HR+GGDP (2)
式(1),(2)に示すように,不活性なGGDP(GDPがG蛋白に結合した状態)は,受容体刺激により,GDPとGTPは置換され,情報伝達能力を持つ活性化されたGGDPとなる(turn on)。この結合したGTPは,G蛋白に存するGTPaseにて水解され,GGDPとなり不活性化される(turn off)。
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