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特集 研究室で役に立つ新しい試薬
膜関連試薬
カルシウムチャネル関連試薬
PN200-110(イスラジピン)
PN200-110 (Isradipine)
山田 静雄
1
Shizuo Yamada
1
1静岡県立大学薬学部薬剤学教室
pp.416
発行日 1989年8月15日
Published Date 1989/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425905332
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■構造,薬理作用および適用
PN200-110(PN),isopropyl 4-(2,1,3-benzoxadiazol-4yl)-1,4-dihydro-5-methoxycarbonyl-2,6-dimethyl-3-pyridinecarboxylate(図1)は,最近サンド社から開発された新規の1,4-dihydropyridine(DHP)系カルシウム(Ca2+)拮抗薬で,血管拡張,血圧下降,徐脈を示す1)。DHP環の4位にbenzofurazone環を導入し,3,5位のエステル基を非対称としたところに特徴がある。きわめて低濃度(10−11〜10−9M)に0おいて電位依存性Ca2+channcl(voltage dcpendent Ca2+channel:VDC)に直接相互作用して,心筋や血管平滑筋細胞の膜興奮に伴うCa2+の流入を阻止する。従来の薬物と比べ,その作用は強力(イヌ脳底動脈でnifedipineやnimodipineの400〜700倍)で,脳・冠動脈への選択性が高く,かつ持続性である1-3)。これより細胞膜の興奮に伴うCa2+流入を阻止する"Pharmacological tool"として,Ca2+動態の研究に有用な試薬となる。
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