Japanese
English
特集 遺伝マウス・ラット
総説
ヌードマウス
Nude mouse
大沢 仲昭
1
Nakaaki Ohsawa
1
1東京大学医学部第三内科
pp.366-371
発行日 1976年10月15日
Published Date 1976/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425903144
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はじめに
図1は,ビーグル犬の皮膚を移植されたヌードマウスを示している。図にみられるように移植された皮膚からビーグル犬の毛が発育しているのがみられる。この図からも明らかなように,ヌードマウスには拒絶反応が認められず,異種動物の組織の移植が可能である。このような現象が起こる理由は,ヌードマウスに胸腺が先天性に欠損しているからであり,したがつてヌードマウスは胸腺の研究にきわめて重要な意義を有することが理解されるであろう。
ここでは,ヌードマウスの免疫学的意義を中心に述べるとともに,その遺伝的背景についてもふれたいと思う。ヌードマウスの一般的総説としては,他の総説,文献1〜6)も参照していただきたい。
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