わだい
ヒト癌移植とヌードマウス
中谷 勝紀
1
,
小西 陽一
2
Katsunori NAKATANI
1
,
Yoichi KONISHI
2
1奈良県立医大第一外科
2奈良県立医大付属がんセンター腫瘍病理
pp.1561-1562
発行日 1989年10月30日
Published Date 1989/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542917664
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はじめに
ヌードマウスは,1968年,Pantelourisにより偶発的に胸腺の欠如が見いだされたマウスで,Tcell由来の免疫反応が起こり難い.このマウスを用いてのヒト悪性腫瘍の移植実験は,1969年,RygaardとPovlsenの報告以来,多くの報告者によりなされている.
筆者らは1975年以来,胃癌を中心とした消化器癌の生物学的特性や制癌剤感受性などを検討する目的で,種々のヒト消化器癌をヌードマウスに移植している.今回は,われわれの成績を中心にして,ヌードマウス移植の有用性について述べてみたい.
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