実験講座
新しい落射螢光顕微鏡
植竹 敏文
1
,
米窪 健
1
Toshifumi Uetake
1
,
Ken Yonekubo
1
1オリンパス光学工業(株)第一開発部
pp.334-345
発行日 1974年8月15日
Published Date 1974/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425903009
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今日使われている螢光顕微鏡はほとんど標本を透過する光で励起する,いわゆる透過型螢光顕微鏡である。厚い不透明な螢光標本に対して落射する光で励起する落射型螢光顕微鏡の考えは以前よりあつたが性能が十分でなく広く使われなかつた17,29)。7年前,ライデン大学病理学研究部のJ.S.Plocmがダイクロイック・ミラー(後述)を用いた新しい落射螢光照明系を提案し,ライツ34)とツァイス36)から,あいついでこの方式の顕微鏡が供給されたが,いままでにない性能と特長のため注目を集めつつある1,2,15,16)。(これはPloem式落射螢光顕微鏡とよばれている)。P1oem式螢光顕微鏡の性能は,従来の透過螢光顕微鏡のそれと長短あい補う関係にある。本題に入る前に螢光観察法そのものについて少しまとめておく。
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