特集 動物の行動機能テスト―個体レベルと分子レベルを結ぶ
3.マウス・ラツト
常同行動
栗原 久
1
1群馬大学医学部附属行動医学研究施設行動分析学部門
pp.472-473
発行日 1994年10月15日
Published Date 1994/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425900795
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目標
常同行動(stereotypeあるいはstereotyped behavior)とは,外部刺激が与えられない状況下で,無目的に繰り返されるきわめて限定された種類の行動と定義されている。すなわち,常同行動の観察で重要なのは行動の種類ではなく,単一行動をどの程度連続的に,しかも激しく行っているのかといった行動パターンが重要である。
常同行動に含まれる行動にはさまざまな種類があるが,いずれもドーパミン作動神経系に対する刺激薬(受容体アゴニスト:アポモルヒネなど,ドーパミン遊離促進薬:覚せい剤(メタンフェタミン)など,ドーパミン再取込み阻害薬:コカインなど)の投与,あるいは環境ストレスによって発現する。
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