Japanese
English
特集 神経系に作用する薬物マニュアル
Ⅱ.チャネルに作用する薬物
Naチャネル:賦活剤・阻止剤
Na channel: activators and blockers
瀬山 一正
1
Issei Seyama
1
1広島大学医学部第一生理学教室
pp.424-426
発行日 1991年10月15日
Published Date 1991/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425900240
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
賦活剤
「概説」
膜電位依存性Naチャネルに特異的結合をして静止膜電位でNaチャネルを開放状態にする生物毒が異なる植物・動物から4種発見されている。Aconitineはキンポウゲ科のトリカブト類から,Grayanotoxin(GTX)はツツジ科のハナヒリノキから,Veratridineはユリ科のバイケイ草から,最後にBatrachotoxin(BTX)は中南米産の矢毒ガエルの皮膚からおのおの抽出される。共通に認められる薬理作用としてNaチャネルの活性化ゲートの膜電位依存性を変え過分極状態からNaチャネルを開放することである。これらの生物毒はNaチャネルの膜電位変化を感知する部位に結合しているか,その機能に深く関連している場所に結合しているので,チャネル蛋白の構造-機能相関を調べる際の有力な薬理学的道具となりうるであろう。
Copyright © 1991, THE ICHIRO KANEHARA FOUNDATION. All rights reserved.