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特集 高速分子動画:動的構造からタンパク質分子制御へ
Ⅱ.計算によるアプローチ
ハイブリッド分子シミュレーションによるタンパク質分子機能ダイナミクスの研究
Molecular functional dynamics of proteins studied by hybrid molecular simulations
林 重彦
1
Hayashi Shigehiko
1
1京都大学大学院理学研究科化学専攻
キーワード:
QM/MM-MD法
,
QM/MM自由エネルギー法
,
レチナール光受容体膜タンパク質
,
視物質ロドプシン
,
チャネルロドプシン
Keyword:
QM/MM-MD法
,
QM/MM自由エネルギー法
,
レチナール光受容体膜タンパク質
,
視物質ロドプシン
,
チャネルロドプシン
pp.219-224
発行日 2024年6月15日
Published Date 2024/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425201856
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タンパク質は20種類のアミノ酸から成る高分子であり,その配列に依存して形成する複雑な構造体が分子機能を発揮する。例えば,化学的反応を触媒する酵素機能の場合には,その構造体の中に触媒活性を有する化学反応場が形成される。更に,タンパク質の構造体は,そのような静的な反応場形成のみならず,ダイナミックに構造を変化することにより分子機能を活性化させ,複数の機能の相関や制御を達成する。生命活動は,そのようなタンパク質の動的構造変化を介した高度な分子機能により可能となっている。本稿では,レチナール光受容体膜タンパク質を例に,ダイナミックな分子機能の活性化機構の解明を目指す計算科学的研究を解説する。
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