増大特集 細胞多様性解明に資する光技術─見て,動かす
Ⅱ.見えなかったものを視る
蛍光blinking制御による生体分子のダイナミクス観測─KACB法
川井 清彦
1
,
丸山 厚
2
Kawai Kiyohiko
1
,
Maruyama Atsushi
2
1大阪大学産業科学研究所
2東京工業大学生命理工学院
キーワード:
蛍光分子
,
blinking
,
1分子分析
,
蛍光相関分光
,
FCS
Keyword:
蛍光分子
,
blinking
,
1分子分析
,
蛍光相関分光
,
FCS
pp.430-431
発行日 2017年10月15日
Published Date 2017/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425200679
- 有料閲覧
- 文献概要
- 参考文献
1分子蛍光観測法は,様々な生命現象のダイナミクスを調べる有効な手法として活用されている。筆者らは,1分子蛍光観測特有の現象である,蛍光の点滅現象=blinkingに注目し,blinkingを理解し操ることによる1分子レベル分析・診断法の開発を行っている(kinetic analysis based on the control of the fluorescence blinking;KACB法)。本稿では,分子間酸化・還元反応に由来するblinkingが蛍光分子周辺の構造変化に応じて変わるよう制御し,核酸のヘアピン構造,二本鎖構造をblinkingパターンにより読みわける手法について概説する。
Copyright © 2017, THE ICHIRO KANEHARA FOUNDATION. All rights reserved.