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特集 生命現象を駆動する生体内金属動態の理解と展開
Ⅳ.金属を利用した新奇機能の創出と創薬への応用
黄色ブドウ球菌の鉄取り込み機構の解明と革新的抗菌戦略の開発
Elucidation of molecular mechanism of iron uptake system in Staphylococcus aureus and development of an innovative anti-bacterial strategy
中木戸 誠
1
,
津本 浩平
1
Nakakido Makoto
1
,
Tsumoto Kouhei
1
1東京大学大学院工学系研究科バイオエンジニアリング専攻
キーワード:
細菌感染症
,
薬剤耐性菌
,
黄色ブドウ球菌
,
Isd
,
低分子化抗体
Keyword:
細菌感染症
,
薬剤耐性菌
,
黄色ブドウ球菌
,
Isd
,
低分子化抗体
pp.164-169
発行日 2024年4月15日
Published Date 2024/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425201840
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細菌感染症に対する抗菌剤としては,安価で広範な細菌種に対して奏効する抗生物質が第一選択薬として広く用いられている。しかし,近年,抗生物質の乱用による薬剤耐性菌の懸念が高まっており,世界的に極めて深刻な問題として認識されている1)。そこで,抗生物質に代わる抗菌剤開発が喫緊の課題となっており,様々な抗菌戦略が検討されている。本稿では,高い薬剤耐性の獲得能を有する黄色ブドウ球菌を対象とし,宿主から栄養素として鉄を取り込むために発達させてきたシステムと,それを標的とする抗菌戦略について,筆者らの研究を中心に紹介する。
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