増大特集 脳とからだ
Ⅰ.腸,免疫系,脳の相互作用
神経免疫システムと多発性硬化症
河野 資
1,2
,
井上 誠
1
Kawano Tasuku
1,2
,
Inoue Makoto
1
1イリノイ大学アーバナシャンペーン校
2東北医科薬科大学薬学部
キーワード:
危険要因
,
幼若期ストレス
,
T細胞
,
交感神経
,
バイオマーカー
Keyword:
危険要因
,
幼若期ストレス
,
T細胞
,
交感神経
,
バイオマーカー
pp.382-385
発行日 2021年10月15日
Published Date 2021/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425201394
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免疫機能による神経系制御や神経機能による免疫系制御に関する知見が,この10数年の間に多数報告されている1)。この免疫機能と神経機能を相互理解することが,自己免疫性,神経障害性および感染性疾患の解明に必須となりつつある。多発性硬化症は神経免疫システムが大きく関わる代表的疾患である。また,様々な環境要因による神経免疫システムの変調が,その病態発症や再発,並びに,病型や薬物感受性に大きく影響する。本稿ではこれらに関する最近の知見と今後の展望について述べる。
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