特集 神経難病の今~疫学・成因・治療の研究最前線~
多発性硬化症
久冨木原 健二
1
,
中原 仁
2
1慶應義塾大学医学部神経内科 助教
2慶應義塾大学医学部神経内科 教授
キーワード:
多発性硬化症
,
中枢神経
,
脱髄疾患
,
疾患修飾薬
,
バイオマーカー
Keyword:
多発性硬化症
,
中枢神経
,
脱髄疾患
,
疾患修飾薬
,
バイオマーカー
pp.23-28
発行日 2021年3月20日
Published Date 2021/3/20
DOI https://doi.org/10.34449/J0001.39.03_0023-0028
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多発性硬化症(multiple sclerosis:MS)は,空間的多発(dissemination in space:DIS)および時間的多発(dissemination in time:DIT)を呈する中枢神経系脱髄疾患である。近年のMS診療の進歩はめざましく,2010年時にはわが国で使用できる疾患修飾薬は2種類であったが,2020年9月現在では7種類と倍増していることがうかがえる。2017年に国際的な診断基準であるMcDonald診断基準1)やわが国の診療ガイドラインの改訂2)が行われているものの,2020年にはわが国で初めて進行型MSの治療薬であるシポニモドが承認されるなど,ガイドラインも瞬く間に最新の情報でなくなってしまう疾患領域である。本稿では,そうしたMS診療の最新の情報をアップデートする。「KEY WORDS」多発性硬化症,中枢神経,脱髄疾患,疾患修飾薬,バイオマーカー
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