Japanese
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特集 いかに創薬を進めるか
ミトコンドリア創薬─チトクロームオキシダーゼを介して
Drug development targeting mitochondrial protein
高島 成二
1,2
Takashima Seiji
1,2
1大阪大学大学院医学系研究科医化学講座
2大阪大学大学院生命機能研究科医化学研究室
キーワード:
酸化的リン酸化
,
ミトコンドリア病
,
血管新生因子
,
創薬開発
,
低分子化合物
Keyword:
酸化的リン酸化
,
ミトコンドリア病
,
血管新生因子
,
創薬開発
,
低分子化合物
pp.345-348
発行日 2018年8月15日
Published Date 2018/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425200830
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21世紀になった現在でも,画期的な新薬が次々と市場に出て生活習慣病などの治療満足度は上昇した。しかし,がんをはじめとしてアルツハイマー病や心不全など,患者数が極めて多いにもかかわらず治療満足度の低い疾患が多く存在する。日本医療研究開発機構(Japan Agency for Medical Research and Development;AMED)を中心とするわが国の創薬開発推進の流れはようやく軌道に乗りはじめ,アカデミアにおいても創薬開発を積極的に進めていこうという機運が高まってきている。
臨床に近い立場の研究者は疾患の根本原因となる遺伝子などにアクセスすることが可能となり,より創薬標的の同定がしやすい環境に置かれている。更に,新規の阻害剤や促進剤が得られることにより標的分子の構造変化が観察され,生化学的な理解が進み意外な分子生物学的機序が解明されることも期待される。
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