Japanese
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特集 社会性と脳
認知ミラーリング─認知過程の自己理解と社会的共有による発達障害者支援
Cognitive mirroring:assisting people with developmental disorders by means of self-understanding and social sharing of cognitive processes
長井 志江
1
Nagai Yukie
1
1情報通信研究機構脳情報通信融合研究センター脳情報工学研究室
キーワード:
自閉スペクトラム症
,
認知神経ロボティクス
,
当事者研究
,
予測符号化
,
障害者支援
Keyword:
自閉スペクトラム症
,
認知神経ロボティクス
,
当事者研究
,
予測符号化
,
障害者支援
pp.63-67
発行日 2018年2月15日
Published Date 2018/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425200757
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発達障害の一種である自閉スペクトラム症(autism spectrum disorder;ASD)の診断者数は,近年,急激に増加しており,1975年には1/5,000人だったものが2009年には1/110人,最新の統計では1/68人に達すると言われている1)。そこには,診断技術の進歩や診断基準の修正など,実際のASD者数の増加とは別の要因も含まれるが,彼らに対して十分な支援が行き届いていないことや,支援方法が確立していないなどの問題も指摘されている。
筆者らの研究グループは,計算論的アプローチから発達障害の理解と支援を目指す研究プロジェクトとして,JST戦略的創造研究推進事業(CREST)「認知ミラーリング:認知過程の自己理解と社会的共有による発達障害者支援」(代表:長井志江,期間:2016年12月-2022年3月)を始動した2)。本稿では,本研究課題の掲げる目標とこれまでの成果,そして今後の展開について述べる。
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