特集 細胞の分子構造と機能―核以外の細胞小器官
5.ペルオキシソーム
ペルオキシソームの形成・制御とその障害
藤木 幸夫
1
,
宮田 暖
1
,
奥本 寛治
1
,
田村 茂彦
1
,
糸山 彰徳
1
,
本庄 雅則
1
Yukio Fujiki
1
,
Non Miyata
1
,
Kanji Okumoto
1
,
Shigehiko Tamura
1
,
Akinori Itoyama
1
,
Masanori Honsho
1
1九州大学大学院 理学研究院 生物科学部門
pp.448-451
発行日 2012年10月15日
Published Date 2012/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425101352
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真核細胞においては細胞内小器官(オルガネラ)が細胞の機能発現の中心的役割を担っており,なかでもペルオキシソームは極長鎖脂肪酸のβ酸化,エーテルリン脂質や胆汁酸の生合成など,多岐にわたる代謝機能を有する。これらペルオキシソームの生理的機能は,一連の代謝経路を担う酵素群がペルオキシソームへ正確に輸送局在化されることにより保障される。ペルオキシソームはオルガネラの形成と障害機構および形態制御機構など,いわゆるプロテインキネシスの課題解明に適したモデルオルガネラとして研究の進展が著しい。本稿ではこれらの最新の成果を中心に解説する。
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