特集 細胞核―構造と機能
5.染色体
ヒストンH1
平野 泰弘
1
,
平岡 泰
1
Yasuhiro Hirano
1
,
Yasushi Hiraoka
1
1大阪大学大学院 生命機能研究科 細胞核ダイナミクス研究室
pp.438-439
発行日 2011年10月15日
Published Date 2011/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425101201
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真核生物のDNAはヌクレオソームを形成し,さらにクロマチン構造に折り畳まれる。ヌクレオソームは146bpのDNAがヒストンH2A,H2B,H3,H4の八量体に左回りに1.75回転分巻きついた直径11nmのビーズ状の構造である。これがDNAに数珠状につながるが,ヒストンテールの電荷反発などの影響から,リンカーDNAと呼ばれる隙間が残る。このリンカーDNAに結合し,より高次のクロマチン構造を作る第5の因子がヒストンH1に代表されるリンカーヒストンである。
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