特集 シナプスをめぐるシグナリング
4.Gタンパク
Gαolfの構造と機能
高井 佳基
1
,
東原 和成
1
Yoshiki Takai
1
,
Kazushige Touhara
1
1東京大学大学院 農学生命科学研究科 応用生命化学専攻 生物化学研究室
pp.424-425
発行日 2010年10月15日
Published Date 2010/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425101033
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外界の匂い情報を感知することは,生物が生存していく上で必須の能力である。われわれは数十万種ともいわれる外界の匂いの中から,食べ物や仲間の匂い,外敵や有毒ガスといった危険な匂いなどを識別する能力を獲得してきた。脊椎動物において,匂い情報はGタンパク質共役型受容体(GPCR)である嗅覚受容体(OR)によって受容され,嗅神経細胞の繊毛に局在するGタンパク質αサブユニットのGαolf(嗅覚olfactoryのolfをとった)を介したシグナル伝達により高次脳中枢へと伝えられていく。本稿ではGαolfの機能を中心に述べていく。
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