とびら
医療+α
山口 泰成
1
1森の里病院
pp.725
発行日 2011年9月15日
Published Date 2011/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551102051
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ここ数年,普段の生活で変化したことがある.決まった店(飲食店,美容室,洋服店など)に赴く機会が増えたことだ.自宅から近いという訳ではなく,その場所が遠くても足を運んでしまう.また家族も連れて行きたくなる.このような店に共通して言えることは,行くと自分や家族が心地良い気持ちになり,明日への活力となるということである.加えて,新しい情報や知識を吸収できる.いわゆる「また行きたくなる店」である.新社会人の頃はまったく考えたことがなかったが,病院内で経営に携わるようになりサービスのあり方について深く考えるようになった頃から,そのような店になぜ行くのか,と顧客の視点に立ち,色々と考えるようになった.そして気づいたことは,それらの店には顧客を満足させる「+α」のサービス,いわゆる付加価値サービスが共通して存在しているということだった.
ある有名レストランの経営者がこんなことを言っていた.「料理の味は美味しくて当たり前.顧客をリピーターにするためには付加価値が必要だ.ここでの付加価値とは,電話での予約時の対応,お店のドアが開いた後のスタッフの挨拶・雰囲気・匂い・明るさ(スタッフや照明など),食事を出すタイミング,店のデザイン,お会計時の対応,最後にお店を出るときの挨拶など.これらが決め手となる」.
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