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特集 心筋研究の最前線
骨髄幹細胞の心筋細胞への分化
Differentiation of bone marrow derived stem cells to cardiac cells
中谷 武嗣
1
,
富田 伸司
2
Takeshi Nakatani
1
,
Shinji Tomita
2
1国立循環器病センター臓器移植部
2オークランドシティー病院心臓血管外科
pp.334-337
発行日 2004年8月15日
Published Date 2004/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425100714
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心筋障害が高度な心不全に対して,心臓移植は有力な治療手段でその治療成績も良好であるが,ドナー心の不足が問題である。心補助手段の一つとして,骨格筋を心臓周囲にまきトレーニングを行うことで心補助を行う心筋形成術が試みられた1)。しかし,手術侵襲が大きい割にその補助効果が遅発性で,かつ限定的であるため,現在では行われなくなった。その研究の中で,骨格筋を細胞レベルに細分し心筋へ移植することで,移植細胞の心筋化を伴い,心機能改善効果を得られるのではないかとして,心臓への細胞移植の研究がスタートした2)。その後,移植する細胞種について種々の研究がなされたが,本稿では,細胞源としての骨髄幹細胞を中心に概説する。
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