Japanese
English
特集 脳の深部を探る
大脳基底核のCaチャネルサブユニット
Ca++channel subunits in basal ganglia
村田 美穂
1
,
金澤 一郎
2
Miho Murata
1
,
Ichiro Kanazawa
2
1国立精神・神経センター武蔵病院神経内科
2国立精神・神経センター
pp.563-566
発行日 2004年12月15日
Published Date 2004/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425100649
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神経系においてカルシウムシグナルは,神経伝達物質放出や神経細胞死,遺伝子発現制御など多くの重要な機能に関与していることが知られている。電位依存性カルシウムチャネルは細胞外カルシウムが細胞内に流入する主要な経路であり,カルシウムチャネルの機能を制御することは神経細胞の正常な機能を得る上で極めて重要である。カルシウムチャネルの神経系における機能については,これまで小脳や海馬,大脳皮質での研究が主であったが,近年T型カルシウムチャネルα1G欠損により視床皮質リレーニューロンのバースト発火がおきないことにより欠神発作がおきる1)ことや,黒質ドパミン神経のバースト発火にもT型カルシウムチャネルが関与している2)ことなどが明らかになり,基底核におけるカルシウムチャネルの機能についても解明が進み,新たな薬剤の開発にも期待がもたれている。
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