特集 現代医学・生物学の仮説・学説2008
1.細胞生物学
ミトコンドリアの融合と分裂の調節
三原 勝芳
1
Katsuyoshi Mihara
1
1九州大学大学院医学研究院分子生命系
pp.346-347
発行日 2008年10月15日
Published Date 2008/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425100507
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ミトコンドリア(Mt)はATP産生やアポトーシスに中心的な役割を果たしている。細胞内に網目状に張り巡らされたMtは細胞の分化,病変,環境変化などに応じて構造を変化させ機能変換をはかる。Mtの構造は分裂と融合のバランスによって維持され,分裂を阻害すると網目構造が発達し融合を阻害すると分裂する。この過程は3種類の高分子量GTPaseによって調節される。分裂に関わるDrp1(酵母Dmn1),融合に関わる外膜のMfn1,Mfn2(酵母Fzo1),内膜融合と構造維持に関わる内膜のOpa1(酵母Mgm1)である1-3)。
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