Japanese
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特集 シナプス後部構造の形成・機構と制御
シナプスのスカフォールディング蛋白の発現調節
Expression regulation of synaptic scaffolding proteins
那波 宏之
1
,
横幕 大作
1
,
武井 延之
1
,
難波 寿明
1
Hiroyuki Nawa
1
,
Daisaku Yokomaku
1
,
Nobuyuki Takei
1
,
Hisaaki Namba
1
1新潟大学脳研究所分子神経生物学分野
pp.135-138
発行日 2007年4月15日
Published Date 2007/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425100020
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成長円錐やデンドライトからシナプスへの分化・成熟課程はどのように制御されているのであろうか。前稿に紹介されているように,PDZ蛋白を含む数百の分子がその構造構築に関与していることが判明しつつあるものの,何がその調節を担っているか不明な部分が多い。その問題点は,成長円錐による標的の認識・識別メカニズムとその後に起きるシナプス構造の分化成熟課程とが,実験的に弁別しづらいことによる。様々な分子,ニューロリジンやニューレキシン,カドヘリンなどが細胞接着因子として同定されているが,個々の分子が成長円錐のガイダンスに作用しているのか,標的認識に関与しているのか,シナプスの成熟に関与しているのか議論が分かれる1)。これらのプロセスは一連のものであり,その1ステップを識別する必要性があるのかすら明確でない。本稿では,前シナプスなどから放出される可溶性の栄養因子に着目して,PDZドメインを有するスカフォールディング蛋白の発現調節と後シナプス構造の発達への影響に関して議論をしてみたい。
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