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特集 シナプス
Ⅰ.シナプス発生:形成と成熟
シナプスオーガナイザーPTPδによるシナプス形成調節の分子機構
Molecular and structural mechanisms of PTPδ-mediated synapse formation
吉田 知之
1
Yoshida Tomoyuki
1
1富山大学学術研究部医学系
キーワード:
シナプスオーガナイザー
,
PTPδ
,
マイクロエクソンペプチド
,
選択的スプライシング
Keyword:
シナプスオーガナイザー
,
PTPδ
,
マイクロエクソンペプチド
,
選択的スプライシング
pp.8-12
発行日 2023年2月15日
Published Date 2023/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425201631
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中枢シナプスは,シナプスオーガナイザーと呼ばれる細胞接着分子間の相互作用をきっかけに分化誘導される。Neurexinファミリー(NRXNs:NRXN1-3)および2A型受容体チロシン脱リン酸化酵素ファミリー(2A-RPTPs:PTPδ,PTPσ,LAR)は,シナプス前部の主要なオーガナイザーとして知られる。一方,それらのシナプス間隙を挟んだ結合相手がシナプス後部オーガナイザーとして機能する。NRXNs,2A-RPTPs共にその細胞外領域にスプライス多様性を持ち,選択的スプライシングによってシナプス後部オーガナイザーとの結合特異性やシナプス誘導特性が調節されている。
本稿では,マイクロエクソン(me)にコードされるmeペプチドによって巧みに調節を受けるPTPδによるシナプス形成機構について概説する。
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