今月の主題 アミロイド
技術解説
アミロイドA蛋白遺伝子と発現の調節
山本 健一
1
Kenichi YAMAMOTO
1
1金沢大学がん研究所病態生理部
キーワード:
血清アミロイドA蛋白(SAA)
,
急性期蛋白
,
IL−1
,
TNF—α
Keyword:
血清アミロイドA蛋白(SAA)
,
急性期蛋白
,
IL−1
,
TNF—α
pp.1024-1031
発行日 1989年9月15日
Published Date 1989/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542914059
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
マウスでは,二次性アミロイド症の原因蛋白である血清アミロイドA蛋白(SAA)に2つの主要なサブクラスがあり,そのアミロイド症惹起能においてまったく異なる性質を示す.また,マウス系統問で,これらSAAサブクラス遺伝子の構造や,炎症時における発現に多型性があり,実験的アミロイド症に対する感受性の1つの決定要因となっている.さらに,SAA遺伝子の炎症時における発現は,活性化されたマクロファージから遊離したインターロイキン−1や腫瘍壊死因子などのリンホカインによって制御されていることも明らかになった.
Copyright © 1989, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.