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あとがき
虫明 元
pp.1382
発行日 2025年12月1日
Published Date 2025/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.188160960770121382
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本特集には,歴史的な観点と現代的な観点を含めた興味深い記事が多くみられた。
ワルテンベルクによれば,従来,神経科医は症状の観察や丁寧な診察から原因を推測したり診断を下したりしていたという。しかしさまざまな検査技術の進歩により,ついつい丁寧な診察よりも高額な機器の検査に頼りがちになる傾向を問題として指摘していた。当時ワルテンベルクが神経学のシャーロック・ホームズとも言われ,症候から病態を解釈する症候学(semiology)が記号学としての意味も持つことは興味深いことである。

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