Japanese
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教育講座
リハビリテーション医学,そのユニークさの源泉
Rehabilitation Medicine, Its Counter-intuitive Nature
才藤 栄一
1
Eiichi Saitoh
1
1学校法人藤田学園
キーワード:
活動医学
,
ユニークで普遍
,
二分法
,
専門家役割
,
非直感性
Keyword:
活動医学
,
ユニークで普遍
,
二分法
,
専門家役割
,
非直感性
pp.968-976
発行日 2024年10月18日
Published Date 2024/10/18
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- Abstract 文献概要
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- 参考文献 Reference
はじめに—特殊でユニークから普遍でユニークに—
日本におけるリハビリテーション医学の主たる源流が1920年代に始まった肢体不自由児療育,つまり,骨関節結核,ポリオ,脳性麻痺など身体障害を有する患児に「療育」を提供することをめざした取り組みにあったことにさほどの異論はないだろう.1942年の整肢療護園(現・心身障害児総合医療療育センター)設立はその代表例である1).障害児の場合,成長や社会化という課題がその人生に大きく影響するので,疾患ばかり診ていては患児の人生課題を解決できないから,療育,つまり,生活や学習の場も提供して将来の自立や社会参加をめざす,という至って合理的な対応が生まれ,それが本医学の基本的概念形成に寄与した(日本リハビリテーション医学会設立,1963年).
ただし,障害児への療育は,特殊学級や特殊教育といった教育用語からもわかるように「特別な子どもたち」への特別な医療であった.用語としての特殊教育は2007年,特別支援教育という名称に変更されたが,特別という考え方に大きな差異はないだろう.障害児の歯科治療は現在でも特殊歯科と呼ばれている.

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