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教育講座
生活期の「ミカタ」—福祉制度の活用
How to Follow-up Throughout the Life Stage : Utilization of Welfare System
西嶋 一智
1
Kazunori Nishijima
1
1宮城県リハビリテーション支援センター
キーワード:
生活期
,
フォローアップ
,
障害者検診
,
診断書作成
Keyword:
生活期
,
フォローアップ
,
障害者検診
,
診断書作成
pp.977-982
発行日 2024年10月18日
Published Date 2024/10/18
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- 参考文献 Reference
はじめに
脳卒中などの疾患に対するリハビリテーション医療は,「急性期」「回復期」「生活期(維持期)」と3つのフェーズに分けて語られることが一般的である.発症からおおよそ2週間ぐらいの「急性期」には急性期病院で急性期治療と並行して急性期リハビリテーションが行われ,その次の「回復期」には回復期リハビリテーション病床に場所を移して回復期リハビリテーションが中心の回復期治療が行われ,3〜6カ月後に退院した後の「生活期」には自宅で生活をしながら機能維持や生活に即した生活期リハビリテーションが行われる.こう記すと,あたかも3つのフェーズは同格のようにみえてしまうが,実際は大きく異なる.なぜなら時間軸では,生活期の占める割合が急性期や回復期よりも圧倒的に大きいからである.
各フェーズにおけるリハビリテーション治療の目標は,次のとおりであると筆者は考える.急性期は疾患治療を邪魔しない範囲で可及的早期に機能回復に着手すること,回復期はリハビリテーション治療に専念する環境を用意して,最大限に身体機能の回復および日常生活能力の拡大を図ること,生活期は日常生活を送りながら回復期で得た身体機能・日常生活能力を可及的に維持し,可能ならさらに上乗せを図ることである.

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