研究・調査・報告
精神分裂病患者のセルフケアを高める看護婦のコミュニケーション技術の分析
東中 正美
1
,
藤多 志子
1
,
金田 明子
1
,
山口 恵子
2
1石川県立高松病院
2石川県立総合看護専門学校
pp.42-46
発行日 1998年9月15日
Published Date 1998/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689900104
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はじめに
萱間ら1は,看護婦が社会復帰しようとする精神分裂病患者を援助する際に用いる6つのコミュニケーション技術のカテゴリを明らかにしている。このコミュニケーション技術は,私たちが日々実践している日常生活場面の援助でも用いられていると予想する。そこで今回,私たちは「日常生活場面の援助で患者のセルフケアが高まった時,どのようなコミュニケーション技術が用いられたのか」を萱間らのカテゴリで分析したので報告する。
この分析により,日々の私たちの精神科看護の実践を,私たち自身のなかで,より明確に認識することができるのではないかと考える。また,その過程をとおして,私たち精神科看護婦は日々の実践のなかでどんな看護技術をさらに磨いていく必要があるのかも,より明確にすることができるのではないだろうか。そして,その作業の積み重ねが,現在の精神科臨床看護の質の向上につながるのだと思う。
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