連載 —海外文献紹介—Current Nursingピックアップ・2
慢性期にある精神分裂病患者へのセルフケアを高めるための援助の方法
宇佐美 しおり
1
1聖路加看護大学大学院博士課程
pp.458-461
発行日 1994年5月1日
Published Date 1994/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661904545
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1988年に精神保健法が制定されて以来,精神障害者の人権を擁護するためのさまざまな改革が行なわれるようになってきている.脱施設化の促進,精神科リハビリテーションの促進,長期入院患者を対象とした施設内看護の見直しなどがそうである.一方で,価値観の多様化,核家族化に伴う家族員のストレスの増加,母子関係の変容などを背景として,登校拒否,中高年のうつ病,薬物依存,神経性食思不振症の増加,などの社会現象が注目を浴びるようになってきている.精神科看護の領域では,大きくこの2つの側面へのケアのあり方を考えていく必要があるが,ここでは,精神障害の中でも,慢性期にある精神分裂病患者を対象とした援助の方法について,看護の臨床場面に応用できるような海外文献を紹介することを目的とする.
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