特集 合併症ケアが問いかけるもの
精神科合併症医療システムを考える―合併症ケアに対して診療報酬制度はあまりにも不公平
森川 三郎
1
1山梨厚生病院
pp.26-27
発行日 1998年7月15日
Published Date 1998/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689900070
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急性期と慢性期の2チームから成る合併症病棟
当院は22の診療科目を有する603床の民間病院である。精神科は昭和35年に開設され,現在は平成6年に新築された5階建ての建物に259の病床を有している。合併症病棟は2階にあり許可病床数は51床で,看護料類型は基準看護特2類である。看護体制は,急性期23床のAチームと慢性期28床のBチームに分け,患者個人に固定の受け持ち看護者を決めている。
日々の看護者の配置は状態変化の激しいAチームに傾くことを余儀なくされるが,機能別の役割をはずすなどの看護体制の変更によって,現在,Aチームは看護者2名のペアで複数の部屋のケア・処置・注射・与薬などを完全に受け持つ体制とし,その結果生じた人員(わずかに0.5~1人ではあるが)をBチームに加え,ADL拡大やセルフケア不足への援助を行なっている。
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