調査実践報告
精神科訪問看護ステーション利用者を対象にした自然災害に関する意識調査—個別計画立案に向けて
下山田 緑
1,2
,
吉野 優子
1,2
1元・国立研究開発法人 国立精神・神経医療研究センター訪問看護ステーション
2訪問看護ステーションちゃいむ
pp.326-330
発行日 2024年7月15日
Published Date 2024/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689201302
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自然災害への備えで大事なこと
自然災害への備えが必要と言われている中、2011年の東日本大震災による甚大な被害により、多くの人々にとって防災の意識がより強まった*1。精神障害をもつ人が自然災害に直面すると、内服薬確保の困難さや内服の不安定さ、避難所に関するストレスにより症状が悪化するとの報告がある*2、3。また、精神障害をもつ人の自然災害への関心は高いが、想定される被害程度やそれに備える割合は低く、当事者に合わせた教育プログラムの作成や、障害の特性に合わせた個別対策が必要とされている*4、5。
そのため、精神障害をもつ人に密接に関わる訪問看護のスタッフが、生活支援の1つとして自然災害への備えに取り組むことが必要だと言える。
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