連載 小瀬古伸幸のしくじり体験・2
「私のことだけを考えて!」不満を爆発させる発達障害の人
小瀬古 伸幸
1
1訪問看護ステーションみのり
pp.372-377
発行日 2023年7月15日
Published Date 2023/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689201165
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【事例】自閉スペクトラム症、40代、女性Dさん、70代の母と二人暮らし
Dさんに訪問看護を受けるよう勧めたのは通院先の相談員でした。相談員からの情報によると、Dさんは感情の波が激しく、一緒に暮らしている母親にその矛先が向くことがあるとのことでした。
以下は、私たちとの初回の面談で、Dさん自身が症状として感じていることを話した内容です。「昼に起こった出来事が消化できない。どう動いたらよかったんだ!と爆発してしまう。全部気に入らなくなるんよね。母親に暴言を吐いたり、自分で自分の手を叩いたりすることもある。対処しようと思うけど、怒りが速すぎて追いついていかない感じ。そんな日は夜の8時を過ぎると頭の中はパチンコのフィーバー状態……。母親への暴言は覚えていないこともあるんだよね」。
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