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特集 脳科学が求める先端技術
爆発するマウスリソースとその対応
Astronomical scale projects of knockout mouse production in the world and federation of international mouse resources
小幡 裕一
1
Yuich Obata
1
1理化学研究所バイオリソースセンター
pp.253-259
発行日 2006年8月15日
Published Date 2006/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425100203
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欧米で2万5千から3万存在するとされているマウスのすべての遺伝子をノックアウトするプロジェクトが開始された。さらに,疾患感受性も含め,多くの生命現象が遺伝子の一塩基の差違(Single Nucleotide Polymorphism:SNP)に影響されていることを考慮し,すべての遺伝子に関して1遺伝子あたり10種類のSNP変異遺伝子と置き換えたマウスを作出することも提唱されており,近い将来30万系統(3万遺伝子×10種類のSNP)にも及ぶマウス系統が作出されることが想定されている。
本稿では,このような巨大プロジェクトが実施に至った背景と経緯,各プロジェクトの概要ならびに膨大なマウス系統を研究者が円滑に利用できることを目指したFederation of International Mouse Resources(FIMRe)の活動を紹介する。
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