教育の時代
教育の爆発
矢口 新
1
1能力開発工学センター
pp.1
発行日 1969年8月1日
Published Date 1969/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663906207
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教育というのは,本来爆発物のようなものである。教育する側と,教育を求める側との間のバランスで平常状態にある。しかしどちらかの要求が強いと爆発をおこして,新しいバランスを求める。爆発の仕方にはさまざまな形態がある。明治維新の時にも教育は爆発した。この時は教育する側の要求が強く,教育を求める側とのバランスがくずれた。平衡状態になるまで20年以上を費したのである。
戦後も一時バランスはくずれたが,これはすぐ平衡状態をとりもどした。そして現在,再び教育の爆発時代がおとずれた。今の爆発は世界的だといわれる。また国によってさまざまな形の爆発があるのも歴吏的に特異な現象である。どうも世界的に共通な原因があるらしい。そしてその受けとめ方が国によってことなり,そこから爆発の様相が異なるのであろう。
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