特集2 「退院支援マップ」で、患者さんのセルフモニタリング力を高めよう!
精神科急性期病棟で、看護師・作業療法士が協働
Ⅰ.看護師はこう考え、こう動いた
鈴木 美央
1,2
1国立国際医療研究センター国府台病院
2千葉大学大学院看護学研究院
pp.538-547
発行日 2021年11月15日
Published Date 2021/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689200943
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1.「回転ドア現象」:なぜそれは起きてしまうのか
元から考えてみた
国府台病院には、43床の精神科救急病棟と47床の精神科急性期治療病棟があります。2020(令和2)年10月には新病棟に引っ越しをして、とても広く明るくなりました。国府台病院では治療抵抗性の患者さんへのクロザピンを使用した薬物療法や、内科的治療や外科手術を必要とする身体合併症にも対応しています。
精神科急性期治療病棟では、急性期の激しい精神症状を速やかに改善して、できるだけ早く地域に戻ることを支援しています。しかし、退院後しばらくすると、通院・服薬を中断してしまい、症状が再燃して再入院することは珍しくありません。いわゆる「回転ドア現象」は、精神科急性期医療の共通の課題です。
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