焦点
[座談会]ロビンソン・クルーソーは無人島で誰に最初に出会うのか—統合失調症から自閉症へ
千葉 雅也
1
,
國分 功一郎
2
,
村上 靖彦
3
,
熊谷 晋一郎
4
,
松本 卓也
5
1立命館大学大学院先端総合学術研究科
2東京工業大学リベラルアーツ研究教育院
3大阪大学人間科学研究科
4東京大学先端科学技術研究センター
5京都大学大学院人間・環境学研究科
pp.36-53
発行日 2020年1月15日
Published Date 2020/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689200705
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2019年7月27日、新大阪丸ビル新館において、「ドゥルーズから見えてくるもの、現象学から見えてくるもの」と題されたトークイベントが開催されました(主催:塩飽海賊団)。上の写真に示す気鋭の研究者たちが、自閉症、ジル・ドゥルーズ、現象学について話すという。うーん。よくわからないけれど、何かが起こりそうではないですか……。
そんなわけで録音機ひとつ持って出かけてみたら、興奮するような新しい話ばかりの1時間! 理解できた範囲でまとめると、大枠は次のような内容でした。
1.統合失調症をベースに物を考える時代は終わって、自閉症についての知が精神医療をリードする時代になった。
2.「わけのわからない人」として遠巻きに観察する視点から、「自分と似た人」として協働する視点が求められるようになった。
3.これらはいずれも当事者研究がもたらした、全く新しい論点である。
では、新春1月号にふさわしく、時代の先端を行く対話をご堪能ください。
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