特集 形成外科「番外」症例集
チェーンソーによる上口唇裂挫創の1例
古川 洋志
1
1愛知医科大学 形成外科
キーワード:
口唇裂
,
挫傷
,
事故
,
デブリードマン
,
瘢痕
,
病歴聴取
,
縫合法
,
手術創
Keyword:
Surgical Wound
,
Accidents
,
Suture Techniques
,
Medical History Taking
,
Contusions
,
Debridement
,
Cleft Lip
,
Cicatrix
pp.1105-1107
発行日 2020年9月10日
Published Date 2020/9/10
DOI https://doi.org/10.18916/J00398.2021002345
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70歳男。裂挫創(顔面)を主訴とした。跳ね上がったチェーンソーが顔面にあたって受傷し、救急搬送された。上口唇は全層で離断し、下口唇と左鼻翼にも裂挫創を認めたため、圧迫止血、洗浄止血の後、デブリードマンと縫合処理を開始したが、術中、赤唇断端を正確に合わせることが困難であり、家族より口唇裂の手術瘢痕があったことが聴取された。家族の了承を得て口唇裂の修正も含めて正常な解剖を目指した手術を行い、術後6ヵ月経過時点で白唇部の創が肥厚性瘢痕となったが、患者は満足していた。
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