連載 武井麻子先生にこれを聞きたい・6【最終回】
—聞きたいことその6—「デブリーフィング・セッションについて知りたい」の件について。
武井 麻子
1,2,3
1office-Asako
2日本赤十字看護大学
3首都大学東京
pp.206-210
発行日 2019年3月15日
Published Date 2019/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689200601
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今回の質問は、質的研究におけるデブリーフィング・セッションについてです。
前回、フィールドワークを実践する院生の不安を支えるのが、大学院で実施するデブリーフィング・セッションであると書きました。私の前任校である日本赤十字看護大学では、院生がフィールドワークを行う場合、必ずフィールドで得た観察データをフィールドノーツにまとめて、翌週のクリニカルゼミで報告することになっていました。インタビュー調査の場合は、録音データから逐語録を作成して、読み合わせを行います。1人週1回90分、領域の教員や院生が集まって報告を聞き、感想や気づいたことを言い合うのです。この集まりは、単にデータの分析のためだけではなく、院生の不安や感情の動きをモニターし、コンテインし、何がフィールドで起こっていたかに気づく場となっていました。
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