特集2 うまく機能している「認知症クリニカルパス」と「隔離・拘束クリニカルパス」を紹介します
―行動制限最小化に効果があった―「隔離・拘束クリニカルパス」―五稜会病院
吉野 賀寿美
1
,
鈴木 大輔
1
,
鈴木 美伸
1
,
鈴木 由美子
1
1医療法人社団五稜会病院
pp.40-43
発行日 2014年5月15日
Published Date 2014/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689101317
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患者の行動制限を施行する場面に遭遇する看護師は、患者の人権尊重と看護師としての役割との狭間で葛藤を経験することが多々ある*1。
当院では以前より、行動制限中の患者に対してクリニカルパス(以下、パス)を導入して観察とケアを行ってきた。そのパスは患者の状態像により安全保護期、制限解除期、安定解除期の3期に分けたもので、その日の受け持ちになった看護師が、パスのアウトカムに沿って1日のケアを展開し、その日の終わりに評価し、翌日につなげるという方法であった。しかし記入項目が1人につき日に20か所ほどあり、行動制限中にある患者の「看護ケアのポイント」が評価視点となっていた。そのため、患者1人につき毎日A4用紙1ページ分というかなりの量の評価をする必要があった。
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