特集3 退院支援・地域移行支援の時代だからこそ使いたい『幻聴妄想かるた』
当事者研究発祥の地べてるでも「幻聴妄想でつらいときに使うと落ちつく」
池松 麻穂
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1社会福祉法人浦河べてるの家
pp.64-65
発行日 2012年5月15日
Published Date 2012/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689101029
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これで苦労を眺めることができる
浦河から始まった「当事者研究」には、「経験は宝」という理念があります。私たちの苦労の経験がたくさんつまった「宝物」が、今や全国に広がっていることをうれしく思います。
東京のハーモニーさんの『幻聴妄想かるた』も、当事者研究の中で生まれた大切な「宝物」だと聞き、べてるでもさっそくやってみました。まずは、付属CDの市原悦子さんの声が響く中、真剣にかるた取りをしました。ひと通り、札の「幻聴妄想」の内容を楽しむと、べてるのメンバーたちの中にも似たような経験をしている人が多くいて、共感を呼び、笑いが絶えませんでした。さらに、解説冊子『露地』を読むと、かるたの主人公の「苦労のパターン」が見えてきて、自分たちの苦労とも重ね合わせることができました。
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