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―『幻聴妄想かるた』―ドキッとさせられる,優れモノ。
田中 直美
1
1成仁病院
pp.355
発行日 2012年4月10日
Published Date 2012/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664101850
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「のう(脳)のなかに機械がうめこまれ,しっちゃかめっちゃかだ」「テレパシーがやってきて自分の望みがすべてかなった」「弟を犬にしてしまった」…『幻聴妄想かるた』の読み札である。読んで私は大好きになった。
病気になった体験を「同じ病気のひとはもちろん,病気と縁のない生活をしている人にも楽しく伝えたい」という思いから,精神障害者就労継続支援B型事業所「ハーモニー」(東京都世田谷区)のメンバーと職員によってこのかるたは作成された。幻聴や妄想が当事者の言葉で楽しく,ちょっとほろ苦く詠まれる。付属CDの詠み手はなんと市原悦子さん! 「すごい」と思わず手を叩いた。
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