特集1 死なせない―積極的にかかわる自殺予防
―自殺予防には人材教育が不可欠!―当院の自殺予防人材養成プログラムの要点を具体的に紹介します。
衞藤 暢明
1
1福岡大学病院・精神科
pp.11-25
発行日 2011年11月15日
Published Date 2011/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689100939
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自殺予防には「人材」と「コミュニケーション」
自殺予防に一番求められているのは、自殺の危機をできるだけ早く発見し、それに対応できる人材の養成です。このような考えから当院では、「自殺予防人材養成プログラム」と名づけた教育プログラムを、2009(平成21)年から開始しました❶。この教育プログラムには、4回のレクチャーとグループワーク、ロールプレイが含まれます。すべてを受講することを原則としており、最終回の既遂症例(自殺行動の結果、死亡した症例)に関する症例検討会は、それまでのプログラムを修了していることが参加の条件になっています。
また、このプログラムの中では、自殺予防活動における“コミュケーション”の役割を強調し、レクチャー受講の際も、積極的な意見やコメントをすることを参加者に求めました。
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