トピックス 世界へ飛ぶ精神科看護師【ネパール】
1.ネパールでのHIV/AIDS対策活動の経験―2年間、青年海外協力隊として派遣されました
内藤 なづな
1
1ダルク女性ハウス
pp.52-60
発行日 2010年11月15日
Published Date 2010/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689100771
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精神科勤務5年後、ネパールへ
私は、2008年1月から2010年1月までの2年間、青年海外協力隊の一員として、ネパールの首都カトマンズでHIV/AIDS対策活動に携わりました。そのきっかけとなったのは、2005年のアフリカ、ザンビアでのスタディーツアーのなかでHIV/AIDS問題と出会ったことでした。
当時ザンビアでは、成人の3人に1人の割合でHIV感染が広がっていました。その結果、50代だった平均寿命も30代半ばまで急激に低下し、国の存亡をかけてHIV/AIDS問題へのとりくみがおこなわれていました。NGOがおこなっている地域ケアセンターで会ったHIV感染者の自助グループでは、感染者同士が自宅を訪問して互いの健康状態を把握し、支え合っていました。医療を十分に受けられないなか、懸命に生きている感染者の話に心を打たれ、彼らのような人々の助けになりたいと思ったのです。
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