トピックス 世界へ飛ぶ精神科看護師【ネパール】
2.HIV感染当事者に聞く感染の社会的背景と当事者ネットワーク
小宮 敬子
1
,
大柄 昭子
2
,
松本 佳子
3
,
寺沼 古都
4
,
折笠 精士
5
,
内藤 なづな
6
1日本赤十字看護大学
2国立精神神経センター病院
3日本赤十字看護大学大学院博士後期課程
4ストライドクラブ
5埼玉県立精神医療センター
6ダルク女性ハウス
pp.61-68
発行日 2010年11月15日
Published Date 2010/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689100772
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ネパールで当事者インタビュー
2009年8月、私たちはネパールの保健医療施設をめぐる旅に出た。筆者の一人の内藤が2008年からカトマンズの青年海外協力隊で働くことになったのがきっかけである。内藤のコーディネートで、今回のネパール・スタディーツアーが実現した。
わずか9日間の旅だったが、初めて訪れたネパールは強烈だった。首都カトマンズの街の、無秩序に等しい道路(信号もセンターラインも少ない)をバイクで走り回る若者たち。ヒンドゥ教寺院の、決してきれいとはいえない貯水池に飛び込んで遊ぶ子どもたち。道端で痩せた赤ん坊を抱いて座り込んでいる母親。夕暮れ時、巨大な仏教寺院の周りを、何周も歩き続ける人々の群れ……。物質的な貧しさは圧倒的なのだが、そこに生きる人々はエネルギッシュでたくましく思えた。
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