特集2 「神経発達障害仮説」を理解した上で看護をしよう
扉
長嶺 敬彦
pp.33
発行日 2007年11月15日
Published Date 2007/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689100453
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統合失調症の原因が神経発達障害なのではないか、という説があります。この説によれば、統合失調症には、発病前、前駆期、臨界期、進行期、安定期という時間経過があるといいます。
しかし統合失調症の薬物療法について書かれたものは、大多数が「進行期」をイメージしています。我々はこの時期の病態がはじめから最後まで続くと錯覚しているのではないでしょうか。そうではなくて前駆期や安定期の病態にも興味をもたなければいけないと思うのです。安定期の患者さんに、進行期と同じ治療でいいはずがありません。
ですから皆さんたち看護する方は、患者さんがどのような時期にあるのかということを確認することが大切です。薬物療法もそうです。時期に見合った投与方法を考える必要があると思います。
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