特集2 アルコール離脱期に必要な身体ケアと看護を理解しよう
[2]肝性脳症 治療編
大畑 充
1,2
1平沼診療所
2東京慈恵会医科大学(内科)
pp.51-55
発行日 2007年7月15日
Published Date 2007/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689100420
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肝性脳症とは何か
肝性脳症とは、重篤な肝機能障害(肝硬変や劇症肝炎など)にもとづいて出現する、意識障害を中心とした精神神経症状を総称したものです。
腸管内でつくられ吸収されたアンモニアなどの神経毒作用物質が広範囲に傷害された肝臓では分解できずに、側腹血行路(シャント)を通って大循環系に運ばれ、血液脳関門を通って脳内に達することによって、出現すると考えられています。
一般的な原因疾患は主として肝硬変、劇症肝炎ですが、アルコールに関連したものでは、アルコール性肝硬変、重症型アルコール性肝炎などになります。
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