FOCUS
病名告知のタブーを越えて心理教育を導入して―見えてきた患者の力と新しい看護の役割
青山 一夫
1
1医療法人緑陽会笠松病院
pp.72-77
発行日 2007年3月15日
Published Date 2007/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689100363
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近年、精神科の治療は大きく様変わりしました。病院からの退院は「社会復帰施設」ではなく「地域」へと移り、作業療法やデイケアなどで地域生活を支援するプログラムが行なわれるようになって久しいものがあります。入院中は薬物療法だけではなく、精神療法、社会療法などが組み合わされて実施されています。
患者が自ら病気を理解し治療の必要性を学ぶ心理教育は、疾病のコントロールを高める上で重要なものです。当院では、2002年10月から、統合失調症の患者を対象にスタートさせました。実施するためには病名告知が不可欠です。病名告知の経緯や、心理教育の導入により変化した看護の役割と患者の変化について、過去3年間を振り返って報告したいと思います。
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