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デイケアスタッフはみんな新人
平成17年4月にSST認定講師審査に合格して約2年が経とうとしています。認定講師になってからは、それまで以上に同じフィールドで働く方々にお会いし、お話しする機会が増えました。これからSSTをはじめたい、SSTをはじめたがうまくいかない、という声を聞くことがあります。そんなとき、私は大抵「あきらめず、続けていけば大丈夫」とエールを送ります。それは、私自身がほんの数年前まで同じような気持ちで働いていて、そんななかでSSTと出会った、という状況が同じであることに親近感を覚えるからです。
SSTに関してメンバーから寄せられた声を紹介します。
まずはじめは、デイケアのメンバー高橋さん(30歳、男性)です。2001年から闘病がはじまり2回の入院を経て、現在週4日デイケアに通っている高橋さんは、モジュールを含め、さまざまなグループに積極的に参加してきました。現在は2つのSSTグループに所属しています。病気に対する自己管理や対人関係を広げ、いずれは働きたいという希望をもって頑張っている人です。
1998年から8年間にわたり、一度も途絶えることなくSSTを続け、組織として精力的にSSTを運営していることで評判の高い「横浜丘の上病院」を取材することになりました。
向かう道すがら、私は自分の病院でSSTを継続するにあたって困っているいくつかのことを、この病院ではどうクリアしているのか聞いてみたいと考えていました。例えば当院では、2002年から全病棟でSSTグループを立ち上げたのですが、リーダー担当職員が病棟を移動してしまったり、新たな委員会の立ち上げがあったり、病棟再編成などの影響で、SSTグループの運営に支障が出たり、継続が難しくなる状況があるからです。
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