特集 医療者が楽になる「リスクマネジメント」
松沢病院のリスクマネジメント
5.安心して働ける体制をどうつくればよいのか ➀EM(エマージェンシー)コールシステム
釜 英介
1
1東京都立松沢病院医療安全対策推進室
pp.44-49
発行日 2004年9月1日
Published Date 2004/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689100261
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「ドクターコール! ドクターコール! ○○病棟」
突然,大音響で病院中に鳴り響く緊急放送。その放送がかかったとたん,医師が,看護師が,薬剤師が,その他事務系も含めたすべての部門の職員が反応し,当該病棟に全速力で駆けつけます。駆けつけるとそこには急変した患者と,救いを求める看護師らが待っています。
医 師 「どうしたんだ,どんな状況なんだ?」
看護師 「はい,窒息です。ハイムリッヒで対応しましたが,まだ窒息物が取れません」
医 師 「バイタルは?」
看護師 「心肺停止状態で,1分経過しています」
医 師 「よし,喉頭鏡を使って見てみよう。吸引と挿管の準備!先生(駆けつけた他の医師の意)は心臓マッサージとルート確保をお願いします」
看護師 「吸引準備OKです。モニターもつけました」
医 師 「サンキュー,AED(体外式除細動器)やレスピレーターも用意できる?」
看護師 「はい,可能です。中継病棟に頼みます」
医 師 「すぐ手配してください」
看護師 「わかりました」
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