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特集 多職種アウトリーチ
ACTとアウトリーチチーム
Assertive Community Treatment and Outreach Teams
三品 桂子
1
Kieko Mishina
1
1花園大学社会福祉学部
pp.188-193
発行日 2015年3月15日
Published Date 2015/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001200149
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Key Questions
Q1:アウトリーチ支援の制度は?
Q2:アウトリーチでは何が大切か?
Q3:OTには何を期待されているか?
はじめに
2011年度(平成23年度)に「精神障害者アウトリーチ推進事業」が開始され,「アウトリーチ」という用語が専門職の間で定着してきた.しかしながら診療報酬化されているのは,訪問看護と地域移行・地域定着の推進として今年度(2014年)から新設された「精神科重症患者早期集中支援管理料(多職種アウトリーチ)」のみであり,包括型地域生活支援プログラム(Assertive Community Treatment:ACT)は対象となっていない.そのためACTは既存の診療報酬や障害者総合支援法の給付により運営されている.
コミュニティケアの遅れている日本においては,アウトリーチ支援の普及はきわめて重要であるが,現時点でのアウトリーチ支援には当事者主体という視点が乏しく,サービスユーザー(以下,ユーザー)に対するアドボカシー制度が確立していないために,権利侵害が起こりかねない状況もある.したがって本稿では当事者のアドボカシー活動が盛んな英国のシステムと比較しながら,ACT,多職種アウトリーチ,訪問看護という3つのアウトリーチ支援を整理し,OTに期待することを述べる.
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